SSDについて
SSD(Solid State Drive)は従来からのストレージの主流であるHDDに変わり、その優れた様々な特性から普及が加速しており、ノートPCをはじめ、ゲーミングPCや汎用型デスクトップPC、省電力(節電)や静音タイプのPCでも、SSDを標準採用するBTOや、カスタマイズで選択出来るモデルが増えています。
SSDはHDDの様にディスク・ヘッド・モーターといった可動部を持たない為、高速アクセスや省電力・静音・低発熱・耐衝撃・小型・軽量といった多くの優れたメリットがあります。
しかし、全てがオールOKという訳でもなく、SSDにもデメリットや注意すべき点があり、SSDを使う場合はそれらの点も理解した上で上手く活用していく事が、SSDのメリットを生かして長く快適に使うコツです。
関連ページ:SSDの性能比較
SSDの主な要素
【記録媒体】
SSDの記録媒体にはNAND型フラッシュメモリーが使用され、記録素子の違いにより2種類に分類されます。
◆SLC(Single Level Cell)
- 1つのセル(記録素子)に1bitのデータを記録するNAND型フラッシュメモリーで、高速なデータ書込みや、書き換え可能回数が多く信頼性が高いのが特徴ですが、MLC型と比較するとコストが高く大容量化が難しいのが欠点で、一般普及価格帯のSSDの多くでは比較的低コストで大容量化が可能なMLC型が多く採用されています。
◆MLC(Multi Level Cell)
- 1つのセル(記録素子)に2bit以上のデータを記録するNAND型フラッシュメモリーで、SLC型と比較すると低コストで大容量化が行いやすく、一般普及価格帯の多くはMLC型のSSDです。書込み速度や書き換え可能回数はSLC型に劣ります。
【コントローラーチップ】
SSDのパフォーマンスや信頼性の多くはコントローラーチップの種類によりほぼ決まります。
書き換え可能回数が低いSSDの製品寿命を少しでも延ばす為に、データ書込みを平準化(分散化)するウェアレベリングや、不良ブロック処理等はコントローラーチップにより行われます。
逆に言うと、同じコントローラーチップを搭載したSSD製品では、そのパフォーマンスや信頼性という点で似た傾向になるとも言えます。
【ファームウェア】
SSDを制御する為のソフトウェアで、パフォーマンス・機能・信頼性の改善や不具合修正等、ファームウェアの更新により改善される事もあります。
【インターフェース】
SSD接続用の主なインターフェースにはSATA3.0(6Gbps)やPCI Expressが使われます。
SSDの性能を最大限引き出すき出すには、PCI Expressの最新バージョンがおすすめです。
SSDの特徴
【SSDのメリット】
- アクセス速度が高速で特に読込み速度が高速。
- 省電力
- 低発熱
- 軽量
- 小型
- 静音
- 耐衝撃性
【SSDのデメリット】
- 高価
- 容量が少ない
- 書き換え可能回数が少ない(製品寿命)
- 長期間使用するとパフォーマンスが大幅に低下する製品もある
- HDDと比較してストレージ障害時のデータ復旧が困難
SSDの使いどころ
SSDのメリットとして読込み速度が速い、逆にデメリットとして書き換え可能回数が少ない、高価で容量が少ないという点があり、それらの特徴を考慮して使いどころを検討する必要があります。
【SSDに適する使いどころ】
- OSやアプリケーションソフト等、読込みアクセスの多いファイルの高速アクセス保存場所として
- HDDの大容量キャッシュとして
【SSDに適さない使いどころ】
- 高画質動画などの大容量データの保存場所として
- 長期間の大事なデータの保存場所として
BTOパソコンにSSDを導入するときは
BTOパソコンのシステムドライブやSRT用としてSSDを導入したい場合は、後から自分でシステムの再インストールや設定作業をするのは大変なので、最初からSSDを搭載してもらい、セットアップ済みの状態でBTOパソコンを購入するのがおすすめです。
システムドライブ用としてSSDを選ぶ場合は、予算の許す限り容量の多いSSDを選ぶのがおすすめです。
SSDを使う際の注意点
HDDと比較して書き換え可能回数が少ないSSDを使う際は、大事なデータファイル等を別のストレージへ小まめにバックアップするのがおすすめです。
もちろんSSDを使わずにHDDだけでのパソコン利用においても、バックアップが重要である事は同じです。
|
|