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BTOパソコンのアップグレード快適生活


 BTOパソコンを購入して長く使っていくと、もっと早くしたい、保存容量を増やしたい、機能を増やしたい、最新仕様を導入したい、等の様々な要望が出てきます。あるいは古くなったBTOを処分して、新しいBTOパソコンに買い替える場合もあります。

 一般的なPCでは、古くなったら処分(買い取りやPCリサイクル等)し、新しいPCに買い替えるのが普通ですが、BTO(主に自作ショップ系のタワー型)では、パーツの交換や増設でパワーアップ(処理の高速化、保存容量増加、機能追加、最新仕様導入等)させる事が出来る為、長く使い続ける事が出来ます。

 BTOパソコンを1台のみで運用する場合、様々な用途に対して、BTOのシステム構成を検討する時に、どこにターゲットを絞って構築すべきかが分からなくなります。

 そこでおすすめなのが、古くなったPCのアップグレードを行い、用途別のPCとしてデバイスを構築して再利用する事です。


欲求別のアップグレード





用途別の構築例


●メイン用途
  • メールやオフィスソフト使用、ブログやホームページの作成、大事な個人データの保存等、セキュリティ対策と障害対策が最優先で、システム構成の狙いとしては、長時間の低負荷作業を前提として省電力化/静音化、障害対策としてRAID1(ミラーリング)やバックアップデバイス環境構築等があります。
  • CPUはローエンドでも可
  • メモリーは少なくても可(8GB程度)
  • ストレージ容量は少なくても可(500GB~1TB程度)。別途バックアップ用のHDDも要。
  • グラフィックス機能は内蔵でも可

●動画・音楽鑑賞用途のマルチメディアPC
  • 動画視聴や音楽鑑賞用途として、動画再生機能やサウンドデバイスを搭載したPC。リビングでの長時間使用を前提として、静音化/省電力化と省スペース化が狙いです。
  • CPUはローエンドでも可
  • メモリーは、8~16GB程度
  • ストレージは、別途ファイルサーバーやNAS等を利用するのであれば、少なくても可(500GB~1TB程度)
  • グラフィックス機能は動画再生支援機能付CPUであれば内蔵で可。画質や解像度にこだわるなら別途グラフィックスボードの増設や、高画質・高解像度・大画面のディスプレイもおすすめ。
  • 高音質・高機能なサウンド環境を求めるなら、別途サウンドデバイスの増設がおすすめ。

●予約録画用途
  • TV/BS/CS等の番組を予約録画する専用のPCです。録画予約中の待機状態からの復帰や、録画後の待機状態への移行、番組表の自動取得等の動作を安定させる為に、他のPCとは独立させるのがおすすめ。システム構成の狙いとしては、リビングでの運用を前提として、静音化/省電力化/省スペース化が狙いです。
  • CPUはローエンドでも可
  • メモリーは、8GB~16GB程度
  • HDDは、やや多めに(2TB以上程度)
  • グラフィックス機能は内蔵でも可
  • 録画用のキャプチャーデバイスが必要

●動画エンコード用途
  • 動画のエンコードは高負荷の長時間稼働が前提で、システム構成としては、ハイスペックなCPUと大容量メモリーが優先となります。
  • CPUはコア数が多く動作クロックが高い、ミドルクラス以上がおすすめ。QSV機能を利用するならローエンドでも可。
  • メモリーは多い方が良いので、16GB以上がおすすめ。
  • HDDは、別途ファイルサーバーやNAS等を利用するのであれば、2TB程度あれば良い。
  • グラフィックスボードのハードウェアエンコード機能を利用しないのであれば、グラフィックス機能は内蔵で良い

●ゲーム用途
  • 負荷の高い3Dゲーム用途のPCです。システム構成としては、ハイスペックなCPUとグラフィックスボード、大容量メモリー、高速ストレージが優先となり、冷却性能と拡張性も必要となります。
  • CPUはコア数が多く動作クロックが高い、ミドルクラス以上がおすすめ
  • メモリーは多めに(16GB以上)
  • HDDなら高速タイプがおすすめ(7200rpm、1~2TB程度)。高速なSSDをシステムドライブとして使うなら、容量は出来るだけ多めに。
  • グラフィックスボードの増設は必須。アッパーミドル~ハイクラスなGPU。

●ホームサーバー/ファイルサーバー用途
  • 大容量のデータ保存とデータ共有用途のPCです。24時間稼働も視野に入れて、システム構成の狙いは、省電力化/静音化/安定性/障害対策が優先となります。多くのストレージを搭載する為、大型のミドルタワーやフルタワーが望ましく、ストレージの障害対策用としてRAID1/RAID5の構築や、別途大容量バックアップデバイスの導入がおすすめです。
  • CPUはTDPの低い省電力タイプや超省電力タイプ
  • メモリーは8GB程度あれば可
  • HDDは省電力タイプ(5000rpm台)で大容量が良い
  • グラフィックス機能は内蔵でも可

●メンテナンス/非常用/実験台用途
  • 他のPCが故障した際のデータ吸出し/障害切り分け用途や、長時間掛かるローレベルフォーマット、パーツやシステム・ソフトウェア等の様々な実験台用途として、あると便利なパソコンです。拡張性が高く、汎用的な使い方が出来るミドルタワーが望ましく、古くなったPCでも活用出来ます。スペック的には最低限動けば良いというレベルです。

●インターネット用途
  • 通常のインターネット利用とは違い、得体のしれないグレーゾーン的なサイトを巡回する場合、ウィルスによるデータ破壊や流出の危険性が増します。セキュリティ対策として他のPCの大事なデータを守る為に、独立させたPCとして設置するのがおすすめです。スペックは最低限動けば良いというレベルです。
  • CPUはローエンドや激安でも可
  • メモリーは少なくても良い(8GB程度)
  • ストレージは少なくても良い(250GB~500GB程度)
  • グラフィックス機能は内蔵で可

●セカンドマシンやサブマシンとして活用
  • 大事なメインPCが故障した時の予備として、あるいは補助的な用途として、スペックや仕様が古くなったパソコンを活用。スペック的には最新のOSが最低限動く程度。
  • CPUはローエンドや激安、数世代前のモノでも可
  • メモリーは少なくても良い(8GB程度)
  • HDD容量は少なくても良い(500GB程度)
  • グラフィックス機能は内蔵で可
  • メインPCと同様にセキュリティ対策はしっかりと



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要素別のアップグレード


項目 難易度 作業内容
メモリーの増設 レベル1 目的【高速化】
  • メモリーの選定と取付
HDDの増設(データ用) レベル1 目的【保存領域拡大】
  • HDDの選定と取付と配線
サウンドカードの追加 レベル1 目的【音質向上/高機能・多機能化】
  • 製品の選定と取付
地デジカードの追加 レベル1 目的【地デジの再生/録画/予約録画】
  • 製品の選定と取付
吸音材/制振材の追加 レベル1 目的【静音性/制振性の向上】
  • 製品の選定と取付
グラフィックスボードの交換/追加 レベル2 目的【グラフィックスの高速/高機能化】
  • グラフィックスボードの選定と取付
  • 補助電源あれば配線
  • 電源交換(必要あれば)
ケースファンの交換/追加 レベル2 目的【冷却性能向上/静音化】
  • ファンの選定と取付
  • 配線
  • 光るファン→見た目向上
ファンコントローラーの追加 レベル2 目的【冷却性能調整/静音化/見た目】
  • 製品の選定と取付
  • 配線
  • 熱電対の取付と配線(あれば)
  • 回転数の調整
マルチI/Oパネルの追加 レベル2 目的【フロントI/Oポートの追加/見た目】
  • 製品の選定と取付
  • 配線
HDD電源切替機の追加 レベル2 目的【内蔵HDDの電源ON/OFF】
  • 製品の選定と取付
  • 配線
リムーバブルHDDケースの追加 レベル2 目的【ストレージの脱着簡素化/見た目】
  • 製品の選定と取付
  • 配線
RAIDの構築
(データドライブ)
レベル2 目的【ストレージの高速化/信頼性向上】
  • 必要なHDDの選定と取付
  • 配線
  • RAID設定
電源交換 レベル3 目的【出力向上/故障品交換/安定化】
  • 電源の選定と取付
  • 各電源コネクターの配線
CPUの交換 レベル3 目的【高速化】
  • BIOSアップデート(必要な場合)
  • CPU選定と取付
  • CPUクーラーの取付と配線
CPUクーラーの交換
(純正以外のCPUクーラー)
レベル3 目的【冷却性能向上/静音化】
  • CPUクーラーの選定と取付
  • 配線
  • 水冷の場合はラジエーター取付も
HDDの交換(システム用) レベル3 目的【高速化/保存領域拡大/故障品交換】
  • HDDの選定と取付と配線
  • OSやドライバーのセットアップ
SSDの導入(システム用)
レベル3 目的【高速化/節電/静音化】
  • SSDの選定と取付と配線
  • OSやドライバーのセットアップ
RAIDの構築
(システムドライブ)
レベル3 目的【ストレージの高速化/信頼性向上】
  • 必要なHDDの選定と取付
  • 配線
  • RAID設定
  • OSやドライバーのセットアップ
マザーボードの交換 レベル4 目的【新CPUへの対応/高機能化】
  • マザーボードの選定と取付
  • 電源系や信号系の配線
  • CPUの取付
  • メモリーの取付
  • OSやドライバーのセットアップ
PCケースの交換 レベル4 目的【品質/機能/拡張性/冷却性/静音性の向上、軽量化、見た目】
  • PCケースの選定
  • 内部パーツの移植
  • 配線


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